これまで、いろんな拾いモノをポケットに入れて寄り道しながら詰め込んできました。それは、子供の頃のものから、中学校、高校、大学・・・・・そして、今に至るまでのガラクタをばかり。それらを捨てることができないのに、収納アドバイザーなんて仕事をしています。そんな捨てられないガラクタを前にして、今までを振り返ってみました。それをまとめたら本になりました。これまで歩いてき収納アドバイザーへの道のり。
本多弘美のおかたづけ日記
-気がついたら収納アドバイザーになっていた です。
収納アドバイザーってどうしたらなれるの?
収納アドバイザーって資格はあるの?
どうして、ただの主婦が収納アドバイザーになれちゃうの?
どんなきっかけがあったの?それをどうやってつなげたの?
どうして、こんなこと考えるようになったの?
収納アドバイザーという仕事に興味があって、私もやってみようかな?そんなことを思われたら、手にしていただけたらうれしいです。
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振り返れば、収納のことをテーマにして仕事にしたいなと思った頃から、私は様々なジャンルで活躍される方が、何がきっかけでそのお仕事に付かれて、仕事として成り立たせてきたか、そんなことに興味を持って、遠くから拝見していたような気がします。
女性の生活の延長の仕事で一番身近かだったのは、お料理やお菓子の研究家の方たちでした。もともとは主婦という方が、とても多い世界です。それがほんのちょっとのきっかけがあって、でものチャンスをうまくつかんでステップアップされていく姿を見ながら、いつか私も・・・・なんて思って見ていたことが、いろんな場面で役だったように思います。
自分の世界を作り上げていく「人」にとても興味があったのだなと思います。その方の考え方の裏にあるものは?どんな経験に裏打ちされているのかしら?どんな思考がそこにあるのかしら?どうしてそんなこと、思いつくのかしら?
ガーデンに興味を持ったら、そこでも同じようにな興味を持ちました。ガーデニングブームの頃になると、もともとは植物専門ではないジャンルの方たちが、ガーデンの世界に入ってこられていました。
どうして畑違いの場所から?興味を持って見ていたら、わかったのです。人の考えることには、必ず、その人の思考のベースになっているものがあるのです。そこに何かのきっかけがあって、別の世界へ向かっていくのですが、そこにベースの部分が息づいています。そんなもとになったベースから、つながってつながってつながった先にあるものなのだということでした。その原点ともいえるものを、人の中に見つけることを、一つの楽しみにしていた気がします。
テレビに出た時、出演者から伺った話です。鶴太郎さんは、何をやっていても、そのベースには、物まねがあるのだそうです。今や画家ですが、それまでにボクシングやいろいろなことをされています。しかし、それらは、全て物まねが原点になっているといいます。ボクサーのマネをした結果であり、画家のマネをした結果が今なのだそうです。筆を持つと険しい表情になるのは、物まねのスイッチが入るようなもの。だから今も、時折、バラエティーに出て、物まねを披露している。これからも、物まねが原点であることには変わらない。何をしていても、その裏には、物まねがある。そんなお話を伺い、なるほどと思いました。
自分自身を振り返ってみても、やはり、ベースになっていることがあったのです。それまで自分でも気づいていなかった、自分の思考の原点に気づかされました。なんとなく思いついたような収納のアイデアや考え方でしたが、やはり、その考えることの裏に、元になるものがあったのです。
収納に関心のある方は、様々な方のアイデアや考え方に触れていると、結局は、言ってることはみんな同じだと感じませんか?その表現方法が違うにすぎないのだと思います。
そして、思いました。言ってることは同じかもしれないけれど、きっと、その考えに至るプロセスや背景は、人それぞれにあるのだと。その人が根ざしていた世界や、そこでの経験、体験があって、導きだされたものだということがわかった気がしたのです。原因があって、それによって導き出された結果なのです。
結局、収納のお話は、モノと自分との関係を見つめ直すこと。そして自分の価値観を確認する作業なのだと思います。さらにそこから何を導き出せるかということなのだと思います。これは、このお仕事に携わる誰もがおっしゃる共通のことではないでしょうか?その表し方やプロセスに個々の違いがあるのだと思うのです。
私は、元々、器用な方ではありませんでした。要領もよくありません。それなのに、おかたづけという段取りが必要なお仕事をなんとかこなしています。それは、一つ一つのものをよく見て、じっくり向き合うことで、解決できることを体験できたからなのだと思います。
これは、収納アドバイザーという世界に限ったことでなく、自分のしたいことを実現するためのテクニックでもあると思うのです。「できないができる」「わからないがわかる」「興味なかったものに、興味がわく」そんな変化を楽しんできた歩みでもあります。何か生活を楽しむヒント、そして、自分のしたいことを実現するためのヒントになればと思います。
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