□【連 載】 収納アドバイザーに思う
・(01)収納アドバイザーという肩書き
・(02)収納アドバイザーを名乗ろうと決めて
・(03)我が道をゆく
・(04)自己実現を考える方に
・(05)アイデアを追いかけ続けたら
・(06)オリジナリティーを追いかけ続けたら
・(07)箱を追いかけ続けたら
・(08)本多の十八番?
・(09)箱・箱・箱・箱・・・・・・
・(10)追いかけ続けたら
・(11)センスや感性、感覚って?
・(12)哲学という扉 ← 前の記事
・(13)有名になりたかった?! ← この記事
----------------------------------------------------------------
先日、NHK-BSで、ベルばらを描かれた池田理代子さんがとりあげてられていました。フランス革命を背景に壮大な漫画を描きたいという強い意思を学生時代から持たれていて、それを実現させた軌跡を追っていました。
その中の印象的だった言葉。「私、有名になりたかったんです・・」
こういうことをさらりと言ってのけてしまう爽やかさが、心地よく感じられました。「これしたいとか、あれしたいとか、そういうのはなくて、気づいたらこうなってたんです」もいいけれど、心に思い続けたことを手に入れました。そんな言葉の方が、私は惹かれるのかも・・・・・
思えば私も、目立とうだったよなぁ・・・・・・(笑)
小学校の頃、鼓笛隊に入れば、みんなと一緒に笛を吹いてるのはいやだったし、6年生、最後の運動会では、先頭に立ってバトンを振ってる自分を想像してその真似事をしてたし、運動会で応援団の団長になったヒーローの男の子をうらやましく思ってたり・・・・・
中学入れば、部活の部長、学級代表、マラソン大会は上位入賞狙って、ひそかに夜、走ってみたり・・・・自由研究させれば金賞、今となってはミミズが這ったような字を書いてるけど、お習字でも金賞とったし、苦手な絵だって、金賞とったことあるし(笑) 合唱コンクールではピアノ伴奏。体育祭では、朝礼台に立って笛吹いて指揮。(応援団長の無念をここで晴らした?笑) 1年生のときは、英語の弁論大会出場する3年生のスピーチ聞いて、じゃあ3年になったら私が・・・・・なんて思ってるような、なにしろおめでたい性格でした。(弁論大会出場はならず!笑)
まあ、そんなわけで、お勉強、運動、そつなくこなして、先生受けもよかったのでした。高校はといえば、激戦区神奈川の高校野球で公立にして決勝戦に進出した横浜市立桜丘高校。自由闊達な校風で、そこに集まる面子は役者ぞろい。ホンジャマカの石塚君や、ピッチャーの阿波野君、はなまるアナの安東君、風変わりな双子の先輩や第一期のDIYアドバイザーの大先輩がいらしたり・・・・(この顔ぶれみただけでも、ユニークぶりが伝わるかと)そんなわけで、出番はなくおとなしく、部活に打ち込み、そちらにエネルギーを注いでました。
そんな元来の性格が影響してか、家庭に入っても、何か自分の存在を誇示したいという意識が芽生えたようでした。投稿を思いつき、幸いにも、初めて書いたものが、新聞に掲載されたあの快感は今でもはっきり覚えています。自分の名前が活字になり、そして文章に・・・そのことが、自分の名前で、何か足跡を残したいと思うようになったきっかけのような気がします。
その後、一通りの主要モニターを総なめ(笑)国政、県政、消費生活モニター、シンポジウムがあればパネラーに選ばれ、企業モニターではモニターさんの代表として商品開発の一端を担い、ひさびさのNTTのOG会に参加したときは、「本多さん、当時からなんか他の人と違ってたから・・・・」って(笑)
それと並行して、いつか雑誌に出たいなぁ・・・・なんてずっと思ってて。学生時代から、収納らしきことはやっていたものだから、主婦雑誌見てても、そんなこととっくにやってるわ。私の方が、もっとやってるじゃない・・・・なんて思ってたり。そんなわけで、それらを投稿したら、これまた、一発目に採用。なんだか、念ずれば通ずで、すべて叶ってしまう状態。
雑誌が叶えば、お次はテレビだぁ!!って(笑) これまた出てしまえば、な~んのことはない、あんなに出たい出たいと思ってたテレビもこんなもんなのね状態。
次に目指したのは、そのころパソコン通信を始めていて、サーチャーなんて仕事を知ったのです。データーベース検索なるものに触れ、そこにあった人物検索を見て思ったのでした。「ここに、死ぬまでに自分の名前を載せる!」なんて。まあオメデタイ性格でこんなことを、真剣に思っていたあの頃(笑) これっていわゆる紳士録商法にひっかるタイプですよね。
とまあ、子供の頃の負けず嫌いがそのまま成長して、大人になってしまったようで今に至るわけですが、さすがにこんなことは、恥ずかしくて今の今まで言えなかったわけです。ところがあの池田理代子さんのスカッとした一言。「私、有名になりたかったの」を聞いて、私もそうだったんだ・・・・・って(笑)
-----------------------------------------------------------------------------
あんなに出たい出たいと思っていたテレビや雑誌ではあったのですが・・・・・出てしまえばなんのことはない。失礼を承知で言わせてもらえば、メディアが何ぼのもんじゃい・・・・・って感じになっていったのでした。結局、いいとこどりにすぎないのです。ブームの時は、いろいろお声をかけていただけるのだけれど、それが終わってしまえばそれまで。そんな中に身を置くことの意味について考えるようになりました。
どこかメディアをにぎわしていることが活躍の証。そこにいることが本流をなしいてるかに思うところがありました。庭いじりを始めて、ガーデン関連の記事という記事を手にし、番組という番組を見てその情報を追いかけていました。園芸関連のテレビ番組は少ないため、朝の5時にやっていたものまで、欠かさず見るという熱の入れよう。そうやって、表舞台のメディア情報を追いかけて続けていくうちに、表にはあまり出ずに、地道に植物と向き合っている人たちの存在を、次第に知るようになります。するとその方たちに触れるにつれ、メディアに出ていることの意味というものを考えさせられるようになっていきました。
表に出ることなく、日々淡々と植物を作り続けている人たち。志を持って・・・・・・メディアという華やかな世界がある一方で、そういうことには全く関係なく、過ごしている人たちの存在。実は、そういう人たちによって、この世界が支えられていることに気づかされた時、かつて自分が身を置いていた世界もそうだったのだという、あまりにも当たり前なことに、今さらながら気づかされたのでした。
表向きの華やかな世界は、なんだか上辺だけで成り立っているような・・・・・すべてとは言いませんが、視聴者受けすること、メディアに都合よく発することができるところを救い上げて成り立っているような・・・・ 歌手やタレントさんも、旬のうちは、ちやほやされる。でもメディアをにぎわしているうちはよいのですが、登場しなくなったとたん、あの人は今?なんて言われてしまう世界。
そんな場所に執着することのむなしさのようなものを感じるようになってきました。
----------------------------------------------------------------
というのも、この仕事を始める前、収納情報という情報を読みあさっておりました。図書館で本を借り、それらをデーターベースに入れまくっていたのです。懐かしい、5インチのMS-DOS時代のパソコンにです。今思えば、ここでも無意識のうちに分類を行っていたのです。あとから検索できるようにとつける検索ワードは、収納情報、収納アイデアを大別し、そこにキーワードをみつける作業だったのです。
この作業は、いつの時代にどのような方が何を伝え、その先、どんな流れの変遷をたどったのかを知ることになりました。私の中に、名前を残したいと思っていたところがありましたから、この世界に限らず、名前でお仕事をされている方が、何がきっかけでその世界に入ることになったのかというのも、知ろうとするわけではないのですが、自然にキャッチされていきました。
それらを見ていて思ったのです。名前でお仕事されていらっしゃる方は、ご自身の世界を持っていらっしゃる。そこにはオリジナルを意識した言葉やグッズ、ネタ、そういうものをそれぞれがお持ちで、ある部分で、所有意識を持たれているということ。その意識の部分については、触れてはいけない。そんなことを感じさせられていたのでした。
そして、それらを追いかけていてわかったのは、時代は常に流れているということでした。ある時、注目されていても、次々にバトンタッチされてゆくということ。一時的なものであって、永遠には続かない。そして、どんどん、若返りをしているということでした。これは、タレントさん、アナウンサーに当てはめればわかることです。言葉は悪いですが、いいとこどり、使い捨て・・・・・そして、若い人たちがお好き・・・・・(笑)
そんなことを、まだこれから・・・・・スタートしようという時に、すでに悟って(?)しまってたわけですから、最初から冷めていたところがあったのでした。この世界、長続きするもんじゃないって。それを、「私、飽きっぽいから・・・・きっと、こんなこと、いつまでやってるかわからないわ。この世界、執着もないし、いつでもやめちゃうし・・・・」という鎧のようなものを着せて、ブームが過ぎ去ったときのための、ガードを最初から用意する用意周到さまで準備していたのでした。
----------------------------------------------------------------------------
それすらも吹っ切れてしまったのは、そのとき、そのときの自分の好きを追いかければいいんだと思えたこと。植物と触れだして、自分になんにもなくなっても、これがあれば、私は幸せだなって思えるようになったこと。誰に何と言われようと、自分が心から好きだと思える私の庭があるから・・・・・・・
ここ1ヶ月の仕事、ほんとにいろいろあって大変ではあったけど、でも、苦にはならなかったし楽しかったし。以前は、現場に行くことがとっても怖かった時期があったんです。大丈夫なんだろうか・・・・・解決できるんだろうか・・・・って。ところが、今は、なんとかなるって、ちょっと自信もついてきました。それよりその場、その場の状況を楽しめるようになって、その辺にころがっているいろんな石が目につくようになって、それをみつけて拾い上げることができるようになったこと。そして、あとからも、この石ころを、もうちょっと磨いてみようかなぁ~って、その場限りじゃなく、その後も楽しみ方を見出せるようになってきた気がするし・・・・・・そう思ったら、私、本当は、この仕事、好きなのかもなんて思うようになって・・・・
----------------------------------------------------------------
このサイトを立ち上げるにあたり、実はどうしようかと悩んでいたことがあるんです。雑誌掲載の紹介や、講演会のお知らせをすることについて。今は、仕事があるからいいわよ。でも、仕事、なくなっちゃったらどうするのよ!?って(笑) 「あ~ら、最近、お仕事ないみたいじゃない」って思われちゃうじゃない(笑)
でも、そんなことよりも、私は単に、雑誌の掲載や講演会のお知らせを、人に向けてするのではなくて、そこから、自分が拾ったものを記録する場としてとらえることにしました。仕事をしたら、必ずそこからなにか拾い上げて自分のポケットに詰め込んで行こう!と。ただ流すだけの仕事はしないためにも。それを記録する場所なんだって思うことにしました。
書きとめたことは抽象的で他の方が読んでもわかりにくかもしれないけど、あとで私が見返したときにわかればいいから。「そうそう、このとき、こんな拾い物したんだっけ・・・・」それを思い出せる一言、二言を残す場所にしよう。そう思って、仕事の記録を兼ねたお知らせをしようと思ったのでした。。
(とは言っても、その裏にはまた、どこのサイトもお知らせだけよね~。こんなこと書いてるのは、私だけ・・・・ふふふ・・・・そんなことを思ってたりするのでした。)
どこまで行っても変わらないみたいです。(笑)
-----------------------------------------------------------------------------
□【連 載】 収納アドバイザーに思う
・(01)収納アドバイザーという肩書き
・(02)収納アドバイザーを名乗ろうと決めて
・(03)我が道をゆく
・(04)自己実現を考える方に
・(05)アイデアを追いかけ続けたら
・(06)オリジナリティーを追いかけ続けたら
・(07)箱を追いかけ続けたら
・(08)本多の十八番?
・(09)箱・箱・箱・箱・・・・・・
・(10)追いかけ続けたら
・(11)センスや感性、感覚って?
・(12)哲学という扉 ← 前の記事
・(13)有名になりたかった?! ← この記事
2004.5.14(エントリーのURLに衝突が起きており再登録)
仕事をして表に出れば、いいこともあるし、いやなこともある。でも、それを超える楽しみをみつけれることができれば、そんなことは、蹴飛ばせちゃうもんなんですよね。
昨日、うれしいプレゼントが届きました。あるスーパーの冊子のコラムの連載終了後にあたり、著書プレゼントがありました。5冊プレゼントに300通の応募があったとのこと。その応募のハガキのコメントをまとめて送って下さいました。
・収納コラム、切り取ってファイルして参考にしています。
・本多さんのコラムはおしつけがましさがなく好感が持てました。
雑誌などで取り上げていない情報があり参考になりました。
・本多さんのアイデアは主婦感覚でとても身近に感じて参考になります。先日でテレビでみましたが素敵な方ですね。
・嫁入り前の娘にも参考にしてもらいたいと思い、切り取っています。
・いろいろな人が収納コラムを書かれていますが、本多さんのコラムは実践できそうです。
・ひとつづつうなずけることばかりで本多さんは尊敬しています
・とても的得たアドバイス、毎回、楽しみにしています。
・やってみようかなと思うアイデアが多く、ファンになりました
・以前から本多さんの大ファンです。8割くらいの余裕もって収納することが大事だとわかりました。
・最終回の3つを実行してシンプルな生活を目指したいです。とても良いコラムでした。
・簡潔でわかりやすく、すごく参考になります。主婦の視点が生きていると思います。
・毎月、楽しいというか、反省すべき点ばかりで、「心痛く」読んでいました。
・収納スペースが少ないせいで片付かないと思っていたのは間違いだと気づきました。
・物を買うときに吟味してかわなくてはということを実感しました
・地味だけど真実をついてためになる内容でした。
・すっきり暮らすは頭の中もすっきりしていないといけないことがわかりました
・ずぼらな私でもすぐに実行できるような、内容でとても参考になりました
・特別なものを使わなくても再利用するところが参考になりました
・コピーをとって、各部屋の目につくところに貼っています
・1ページの中に役立つ情報がぎっしり。毎回、楽しみにしていたので最終回はショック。
・引っ越したばかりで、このコラムをバイブルに整理に取り組んでいます。
・お金をかけなくても工夫次第で収納の幅が広がる発想に脱帽
・
・
・
・
とまあ、自画自賛状態でご紹介(笑) ここにも、直接、言葉ではお伝えしていない感想も含まれていました。また外野からは、なにやら、自慢たらしげじゃない?の声が聞こえてきますが、そんなのは無視無視。だれでもこんな声を聞いたら、純粋にうれしくなりませんか? 外に出ればそれだけ回りに、いろんな風が吹くものだけれど、こんな風も、そよそよ吹いてくれるから・・・・
最近、どこかで見たのだけれど、人は自分の居場所、自分を受け入れてもらえる場所を探し求めて、さすらっているんですって。
おもいがけず送られた受け皿でした。
Posted by: honda | 2004.07.01 at 20:50