東京ガスで開催されたセミナー終了後、東京ガスの企業情報誌 TOKYO GAS COMMUNICATION MAGAZINEの「ひとひと倶楽部」の取材を受けました。
この情報誌は、企業と生活者が、互いに深く理解し会える関係作りを願い、生活者のオピニオンリーダーと東京ガスを双方向に結ぶダイレクトコミュニケーション情報誌という意図がありあす。また、タイトルの「ひとひと」は、「炎」と「人」を意味するのだそうです。
この情報誌の中に、様々な方々に、炎やお湯にまつわる思い出やエピソードを聞きながら、その方が携わるお仕事のことなどをインタビューする、「炎とお湯ものがたり」というコーナーがあります。この情報誌の配布は、消費生活アドバイザーや介護ヘルパーさんに届けられ、生活意識が高いからなのか、毎回、反響も大きいとのことでした。
そんなお話をいただいて、私の頭の中は「炎」をキーワードにして、あっちへこっちへ飛んでいました。あんな話も、こんな話も、そう言えば、つい先日、こんな体験もしたし・・・・・さぁ~て、どの話から広げていこうかしら・・・・・・って(笑)思い浮かぶ限り、思い浮かべていました。思い浮かべながらも、なんだかんだ言ったところで、お話の展開は、こっち方向よね。と定まっていたのでした。
そしたら、今まで、インタビューを受けられた方たちは、「炎」から何をイメージされたのかしら?ちょっと気になり出しました。お願いして、今までの記事を送っていただきました。
「炎」を軸にイメージするものは、それぞれにいろいろあるとは思うけれど、結局、似たようなことに集約されていくのだろうなと思っていました。私がお話しようとすることなんて、すでに語られてしまっているかもしれない。そしたら、今まで語られていない着眼点からの展開を考えなくちゃいけないかも・・・・・・
(ほ~ら、また、オリジナリティーらしきもの追いかけようとしてます・・・・・・(笑) この習性から、解放されたなんて思ってはいるものの、やっぱり、何かにつけ、出て来てしまうようです)
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そんなことを考えながら、送られてきた記事を拝見して、うならされてしました。今までの連載されてきた記事内容の濃さ深さ。話の展開、構成、全体の流れ、組み立て・・・・・・かなり練り込まれたものになっていました。「炎」や「お湯」をキーワードにしたエピソードから入って、その方のお仕事の世界へとつなげ、さらにそこから広げて様々な方向へ展開し、そして最後、まとめあげている。
この構成力は、いったい誰の手によるものなのだろうか?インタビューアーの引き出し方のうまさ?そして、引き出したものをまとめ上げる書き手の力によるもの?それとも、インタビューされる側が、あらかじめ、「炎」を軸に話の筋道を立て、話の展開をある程度予測しまとめ上げているから?
今までご登場された方の顔ぶれを拝見すれば、それも充分、考えられます。大宅映子さん、幸田シャーミンさん、松田美智子さん、まついなつきさん、グッチ祐三さん・・・・・・・・・・・
なんだか、私がこんなところに混じってしまっていいのかしら? そんな気にさせられていたのでした。このお話をいただいた方に、ちょっと確認していました。「あのお話の流れは、お話される方が、ある程度、構成していらしたのですか?それとも、そちらで構成されたのですか?」「そんなことは、気にせず、炎やお湯にまつわるお話、お仕事のことなど、ざっくばらんにお話いただければ結構ですから・・・・・・・あっ、インタビュー要項、お送りしてませんでしたね。それに沿ってお話、伺いますから・・・・・・」とのお返事でした。
取材前日に要項をいただき、その内容に沿った資料と関連することについてメールでお送りし、一方、私が「炎」についてお話したい流れを、簡単に書いたものをお送りしたり、収納アドバイザーとして今まで過ごして思うことなど、こちらのサイトからご紹介して、取材の日を迎えました。
お互いがお互いにちょっとした緊張を持っての顔合わせでした。事前にこちらがお送りした資料にお目を通され、「収納と一言で言っても、奧の深い世界のようですね。これは心してかからないと」と思われていたそうです(笑) 一方、こちらはこちらで、あの記事の構成力を目の前にして、「話の流れがぶれないように、筋道立ててお話しなければ・・・・・・・私、すぐ脱線してあちこち行くからなぁ・・・・」なんて、お互いが思っていたことがわかりました。
ただ、このコーナー、お仕事では語れない見えない部分を引き出して、普段は語らないことまで引き出しているので、読んでる方たちにもとても好評で、アンケートの回収率もいいのです。なんてお話も伺ったので、脱線ありかな?
「炎」を皮切りに、自分の体験と仕事をドッキングさせられるエピソードが、ついこの前あったので、これは棚からボタ餅でした。そのお話で始まり、そのあと、収納に関するお話に絡めながら進みます。本筋の流れからは、はずれるのかもしれないけれど、回り回れば関連性のある話、最近、興味を持っている植物とのかかわりについて。などなど、お話させていただきあっという間に時間が過ぎていきました。
インタビューアーの方、担当の方それぞれに、収納のお話は現実問題として、かかえていることであり、関心事であるため、取材の名のもと、みなさんそれぞれにご自身のこと重ね合わせていらっしゃるようでした。
取材を終えてそれぞれに、おっしゃったこと。
「収納に対する見方が、根本的に変わりました。最初の資料からは何か哲学的な部分があって、なんだか、奧が深いなと思っていたのですが、実際にお話を聞くと、収納っていうのは、科学でもあるし、それでいて、心の部分でもあるし、とにかく今まで想像していた世界と全く別物でした。」
「収納は、体力勝負だと思っていました。でも、心の問題なんだということがよくわかりました。」
「収納を考えるってことは、ほんと、生き方を考えないといけないんだってことがわかりました。」
「今までのお話を聞いてわかったのですが、捨てることだけに目を向けるのではなくて、買う時から考えなくちゃいけないってことに気づかされました。」
これらの取材後に交わした二言三言。その言葉を伺って、この仕事を始めるにあたり思っていたことが、形になりつつあるという手ごたえを感じて、感慨深いものがありました。「語らずして語る」ということが、できるようになってきたのかもしれない。直接的な表現でなくても、その裏にある意図を伝えることが少しずつできているという実感、手ごたえを感じました。
「お料理が科学」だとお話したことはあるのですが、「収納が科学」だという表現を今まで使ったことは、一度もありませんでした。しかし、自分の中では、ずっとそれを感じていたことなのですが、どう表わせばいいのか、わかりませんでした。というより、それを言っても受け入れられないと思っていたという方が強いかもしれません。収納を考えることは、物を観察すること、人を観察すること。その観察によって導き出され切り出された要素を分析しまとめて、そこに潜む傾向を割り出して体系づけてゆくこと。そんなことを感じていたのでした。
それがこの、短時間の取材のお話の中で、受け止めていただき、「収納は科学」だという具体的な言葉として発していただけたことが、今回の取材の大きなおみやげとなりました。
編集という作業も、同じようだともおっしゃっていました。ほんのちょっとした言葉の裏に潜むもの。それをとらえて引き上げてみる。他のお話の言葉の中にも見え隠れしている、底にあるものがある。それらから共通項を見つけ出して、こういうことじゃないかしらということを探る。それは今までの経験あり、直感ありでつなげてこれたということ。まさしくこの作業が、今までの特集記事を読んで感じさせられた構成力の秘訣だったようです。収納と編集、違うジャンルのことではありますが、同じ作業をしていたということだったのです。0から積み上げる作業には、他のジャンルでも似たようなところがある。と過去に経験したそれぞれの世界のことでも共通点をみつけて、話が弾みました。
そしてこの取材を通して、自分自身のことで気づかされたことがあります。自分の思考の根源的な部分が何によってもたらされていたかということをはっきり、自覚させられました。
そして、なぜ「自分」がそう考えるのかと追いかける一方で、「人がなぜ、そう考えるのか」ということも追いかけていたように思います。人の言葉の底に潜むものを、ちょっとした言葉の端々の奥にみつけていたのかもしれません。お話の途中で、「カウンセラーみたいですね。」といわれました。そういえば、収納のお話をしていると、何度か言われました。物と向き合って、なぜなのか?を投げかけ続けていくと、そのお答えの中に、言葉の裏に潜んでいる意識のようなものが見てくるような気がしました。
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炎をキーワードに、今までの記事をあたっています。それぞれの方は、なぜ、炎からそのことをイメージしたのかを探っているのです。その作業において、無意識のうちに、炎に潜む要素を見ていました。そして切り出したものを、大きく2つに大別し、そこから枝分かれをさせ、分離させながらも、つながりを見ていたのです。
私は今まで、何をするにおいても、この作業をしてきたのかもしれないということに気づかされたのでした。その切り出しの中で、人が触れないところを抜き出したいという欲求を持っていたのでした。
人が捕らえる「炎」という言葉をあれこれ、転がしながら思ったのは、「炎」からイメージされるものというのは、その人それぞれの背景や環境、体験してきたことに由来しているということでした。一見、なんのつながりもなくイメージされたものではあっても、今まで自分が過ごしてきた時間の中に、そのイメージされるものが、何がしかのかかわりを持っていたのです。まあ、当たり前と言ってしまえばそれまでですが。
お料理の方は、セオリーとでも言うか、お料理の「炎」から話が、それぞれに広がります。環境問題に携わっていらっしゃる幸田シャーミンさんの炎は、捕らえられ方の視点が宇宙空間にまで広がっていました。まず太陽を思い浮かべ、そこから生命、そして自然によってもたらされた石炭、石油、ガスへと降ろされています。
大宅さんは、炎からまずは焚き火をイメージしされ、そこに暖かさという癒しの要素を見据えつつも、その一方の要素でもある機能的側面に、目を向けられました。さらに、それをコントロールするという意思決定、自己責任にまでお話がおよびました。
グッチさんはガスのランタンから明かりにふれ、男の世界ともいえるアウトドアへ。そして今、活躍の場である音楽、お料理などの多彩な各方面に通じていたのは、「感動したものを人にも伝えたい」という欲求でした。おいしい、気持ちいい、プロの音楽を噛み砕いて伝えたいという欲求だと。それに向かうベースがどこにあったのか・・・・・やはりそこには、中学高校時代に経験したことに影響されていたというつながりがあるのです。
そんなことを探りながら、私も「炎」を軸に今の自分の仕事や生活に重ね合わせていました。これまで蓄積してきた収納に対する考え方、物とのかかわり方、あるいはアイデアというのは、一見、自然発生的に生まれたかのように思えていたのですが、それらは、決して唐突には生まれていなかったということが見えた気がしました。何がしかの因果関係によってもたらされいるのだということでした。
思い返してみれば、こう考えるようになったきっかけは、今、思えば、あそこにあった。ここにあった。こんなことを思いついたのは、あのときに見たあれが、あそこで聞いたあの話に影響されている。そんなつながりで説明できてしまうのだなぁ・・・・・と。
人が炎を見てイメージされるもの。それもまた、どこかかしかで、今まで自分が過ごしてきた、ある時点につながっていたり、自分が置かれている環境や、今まで辿ってきた道の上にあったことと密接に結びついているのだと思わされたのでした。
そしてこのお話をいただいていて、取材を受けるために自分がとった行動。それを振り返ると、そこに、まぎれもなく今まで自分が辿ってきた足跡と重なるのでした。何か自分に興味を覚えることがあったら、それをあっちから、こっちからつついてみる。そこに何が潜んでいるのか、洗い出してみる。その洗い出しの中から、今まで自分が経験してきたことと何かを重ねあわせてみていました。
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炎には、大きく分けて癒しの面と機能の面があると思いました。私はどちらとしてとらえるかというと、機能、道具として捕らえるウェイトが大きいのだということに気づかされました。それは、自分が辿ってきた過程に大きく影響されていたこと。そして最初は物としてみるのだけれど、その先にある自然現象、自然の中に存在した炎というところにたどり着いたのでした。
最初は目の前にあるものを物としてとらえる。その捕らえ方を、好きと思う人もあれば、嫌いと思う人もいる。それは、人それぞれの受け止め方なのだと思います。その受け止め方の裏にも、さまざまなファクターが存在しているのだと思いました。それぞれが辿ってきた背景であり、環境であり、体験してきたことであり・・・・・・また好き、嫌いという感情の裏には、それをもたらす感情的要因、心理状況にも大きく影響されるものなのだと。ある状況においては、好きなのに、ある状況では嫌い・・・・・・・・といったこともおこるのは、自分の経験に照らしてもあります。ただ、感情的な好き、嫌いがあったとしても、それが、いいか悪いかという問題とは違うのだと思うのです。
「炎」から人は何をイメージするのか。その裏にあるのものは? 背景は? どんな経験がそれをイメージさせたの?と想像してみました。ではそれぞれの方がイメージしたものを受け手は、それを好きと思うか、嫌いと思うか。その気持ちは、何によってもたらされているのか・・・・・そんなこともを考えていることが面白いなぁ・・・と思いながら。
ふと我に返るると、「私、今までこんなことを繰り返して、今に至ったのだのだなぁ・・・・・」って。なんだか、こういうテーマをポンと与えられるお仕事って好き。それだけで終わらなくて・・・・・・どうでもいいこなのかもしれないけど、あれこれ考えて、そこから広がるもの、引き上げるられるもの、自分の中の気づき・・・・・そんなものが一杯、ポケットに詰め込められて・・・・・
あなたは、炎から何をイメージするのですか?
あなたには炎にどんなエピソードや思い出がありますか?
今まで知らなかった自分の発見があるかもしれません。
そんなあなたの発見にとっても興味があります。
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